第38回 大阪大学大学院基礎工学研究科 産学交流会
「ミクロな磁石(スピン)が拓く超省エネ半導体技術と量子材料」
大阪商工会議所、大阪大学大学院基礎工学研究科との共催により、会場とオンラインのハイブリッド形式での開催を予定しております。
■開催趣旨
「Society 5.0」を実現するための社会のニーズが、クラウドサービス向けのデータセンターの建設(増加)を加速していますが、
それに伴う莫大な消費電力の増大が社会問題となりつつあります。これは、2050年カーボンニュートラルを掲げる我が国にとっては喫緊の課題です。
今回の交流会では、これまでのエレクトロニクスの主役であった「電子(電荷)」が、「スピン」という性質を持つことを積極的に活用する
「スピントロニクス (スピン + エレクトロニクス)」という概念について解説し、大阪大学大学院基礎工学研究科で取り組む新型の
「超省エネ半導体技術」と量子コンピュータなどへの応用に資する「量子材料」の開発の現状に関してご紹介します。
■開催概要
- 日時 : 2023年11月16日(木)13:30〜19:30
講 演:13時30分〜17時40分
懇親会:18時00分〜19時30分
- 場所 : (会場参加)大阪商工会議所 白鳳の間・桜の間(6階) 【地図はこちら】
(オンライン参加)YouTubeライブ配信
- 主催 : 一般社団法人生産技術振興協会、大阪商工会議所、大阪大学大学院基礎工学研究科
- 参加費: 無料
- 定員 : 会場参加:100名、オンライン参加:定員なし
- ◆「お申込みはこちら」からお願いします
- ※11月9日(木)までにお申し込みください。
お申込みフォームにてご希望の参加形式(会場・オンライン)をお選びください。
会場定員数100名を超えましたら、オンライン参加となります。
また、会場参加は1社・1団体につき2名までとさせていただきます。
あらかじめご了承ください。
なお、参加お申し込み受理後、11月14日(火)ごろにE-mail等で「参加票」、
または「オンライン参加用URL」をお送りいたします。
【個人情報の取扱い】
ご記入頂いた情報は、大阪商工会議所(データ管理責任者)および共催者間で共有し、
本事業の事務業務に利用するとともに、大阪商工会議所および共催者からの
各種連絡・情報提供(eメールによる事業案内含む)に利用します。
また大阪府(事業費補助金交付元)、講師へ参加者名簿として提供します。
これらについては申込者ご本人に同意いただいたものとして取り扱わせていただきます。
※大阪商工会議所の特定個人情報を含む個人情報保護基本方針及び特定個人情報を
除く個人データの取り扱い
https://www.osaka.cci.or.jp/privacy_policy/index2.html
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◆お問い合わせ先
【参加申込みに関するお問合せ】
大阪商工会議所 産業部 産業・技術振興担当
E-mail: sangyo@osaka.cci.or.jp TEL: 06-6944-6300
【講演内容に関するお問合せ】
大阪大学大学院基礎工学研究科 附属産学連携センター
E-mail: sangaku-jimu.es@office.osaka-u.ac.jp TEL&FAX:06-6850-6124
【その他お問い合せ】
一般社団法人生産技術振興協会
大阪市中央区本町橋2-8大阪商工会議所内
理事長 堀池寛、事務局長 巽昭夫
E-mail: info-seisan@joy.ocn.ne.jp
■プログラム (講師紹介)
13:30〜 開会の辞 (基礎工学研究科 附属産学連携センター長 教授 芦田昌明氏)
13:35〜 趣旨説明 (基礎工学研究科長 教授 和田成生氏)
13:40〜 挨拶 (大阪商工会議所 副会頭 廣瀬恭子氏)
13:45〜 紹介 「スピントロニクス学術連携研究教育センターの紹介」
基礎工学研究科附属スピントロニクス学術連携研究教育センター長 教授 浜屋宏平氏
14:15〜 講演@「磁石(スピン)と半導体の融合による低消費電力エレクトロニクスの開拓」
基礎工学研究科附属スピントロニクス学術連携研究教育センター長 教授 浜屋宏平氏
【講演内容】
磁石のN極・S極という性質は、それらを「0」と「1」に対応させたメモリ(記録媒体)として利用されることがあります。一方、半導体は電流をON / OFFすることができる「スイッチ」です。本講演では、最先端の薄膜作製技術を駆使して磁石と半導体を原子層レベルで接合し、前述の2つの機能が1つの半導体構造中で両立することを示し、次世代の低消費電力半導体技術へと発展する可能性をご紹介します。
<休憩20分間>
15:35〜 講演A「第一原理計算とデータ科学の連携によるマテリアルズデザイン」
基礎工学研究科附属スピントロニクス学術連携研究教育センター 特任教授 小口多美夫氏
【講演内容】
研究開発の加速化を狙って科学・工学の多くの分野においてデータ科学との連携がはじまっています。物質材料の分野においても、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)とよばれる取組が数多く見られるようになりました。これまでの材料やデバイスに対する高性能化に関する要求に加えて、省エネルギーや環境への対応の必要性がその一因ともなっています。しかしながら、実験的な手法によるデータの蓄積にはいくつかの課題があり、第一原理計算と連携したデータ生成が活発化しています。ここでは、第一原理計算及びMIの概要を簡単に述べた後、我々の最近の取組を紹介します。
16:35〜 講演B「超高圧と計算・情報科学を活用した革新的エレクトロニクス材料の開発」
基礎工学研究科物質創成専攻 教授 石渡晋太郎氏
【講演内容】
情報社会を支える次世代のエレクトロニクス材料として、風変わりな磁性や電気特性を示す新しい量子材料の開発が進められています。数万気圧の超高圧を活用した物質探索は、室温超伝導体のような革新的量子材料の発見に繋がる可能性を秘めていますが、そのような材料を極限環境下で合理的に設計開発することは容易ではありません。本講演では、様々な新奇機能を示す量子材料の戦略的な開発に向けた、経験則に基づく物質設計指針を紹介し、第一原理計算や機械学習などの情報科学を用いた高圧合成法に関する最新の話題を紹介します。
17:35〜 閉会の辞 (生産技術振興協会 理事長 堀池 寛氏)
18:00〜 懇親会(場所:大阪商工会議所6階末広の間「ニューコクサイ」 参加費2,000円)
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