第39回 大阪大学大学院基礎工学研究科 産学交流会

「極限環境・極限計測で拓く未来〜超伝導・半導体から医療まで〜」

ポスター


■開催趣旨

 究極を求めることによって研究分野全体が牽引され、学術の底上げがなされてきた例は数多くあります。超伝導や半導体などの高度な機能の開発は、持続可能な社会の構築に向けて不可欠な研究要素です。高圧力などの特殊な環境や原子レベルの計測手法などをつかった研究がどのようにそれらに結びついているのか、社会に求められている様々なニーズとの接点を中心に、基礎工学研究科で取り組まれている研究について、わかりやすく紹介します。

■開催概要

日時 : 2024年11月21日(木)
     講 演:14時00分〜17時20分
     懇親会:17時45分〜(約1時間半)
場所 : (会場参加)大阪商工会議所 402号室(4階) 【地図はこちら
     (オンライン参加)Zoom 配信

主催 : 一般社団法人生産技術振興協会、大阪大学大学院基礎工学研究科、大阪商工会議所
参加費: 無料
定員 : 会場参加:80名、オンライン参加:定員なし
 
◆「お申込みはこちら」からお願いします
  ※11月12日(火)までにお申し込みください

お申込みフォームにてご希望の参加形式(会場・オンライン)をお選びください。
会場定員数80名を超えましたら、オンライン参加となります。
また、会場参加は1社・1団体につき2名までとさせていただきます。
あらかじめご了承ください。
なお、参加お申し込み受理後、11月19日(火)ごろにE-mail等で「参加票」、
または「オンライン参加用URL」をお送りいたします。

【個人情報の取扱い】
 ご記入頂いた情報は、大阪商工会議所(データ管理責任者)および共催者間で共有し、
 本事業の事務業務に利用するとともに、大阪商工会議所および共催者からの
 各種連絡・情報提供(eメールによる事業案内含む)に利用します。
 また大阪府(事業費補助金交付元)、講師へ参加者名簿として提供します。
 これらについては申込者ご本人に同意いただいたものとして取り扱わせていただきます。

 ※大阪商工会議所の特定個人情報を含む個人情報保護基本方針及び特定個人情報を
  除く個人データの取り扱い
  https://www.osaka.cci.or.jp/privacy_policy/index2.html
◆お問い合わせ先
【講演内容に関するお問合せ】
  大阪大学大学院基礎工学研究科 附属産学連携センター
  E-mail: sangaku-jimu.es@office.osaka-u.ac.jp
  TEL&FAX:06-6850-6124

【その他お問い合せ】
  一般社団法人生産技術振興協会
  E-mail: info-seisan@joy.ocn.ne.jp
  TEL:06-6944-0604


■プログラム  講師紹介

14:00〜 開会の辞 (基礎工学研究科 附属産学連携センター長 教授 芦田昌明氏)

14:05〜 趣旨説明 (基礎工学研究科長 教授 和田成生氏)

14:10〜 挨拶 (大阪商工会議所 副会頭 廣瀬恭子氏)

14:15〜 講演@「高圧力工学から高圧力科学へ」
      基礎工学研究科 附属極限科学センター長 教授 清水克哉氏
【講演内容】
 高圧力技術の歴史は古く、さまざまな分野で重要な役割を果たしてきました。アンモニア製法のハーバー・ボッシュ法や、人工ダイヤモンドの合成に代表されるように、 反応の促進や材料開発に高圧力が貢献しています。現在、高圧力はこのような工学的な用途に加えて、物質の基礎科学にも応用範囲が拡大しつつあります。 超伝導体、熱電材料、磁石など様々な分野において高圧力を使った研究が進み、これらの材料の性能向上に重要な役割を果たすようになってきました。 我々のグループで取り組んでいる高圧力科学の最新の成果などを紹介して、未来の高圧力の「使いみち」について議論できればと思います 。
14:55〜 講演A「極限計測インフォマティクス」
      基礎工学研究科 附属極限科学センター 教授 阿部真之氏
【講演内容】
 我々のグループでは、原子〜ナノレベルにおける極限計測による新しい科学の開拓を目指しています。 具体的には、先鋭な針探針を用いる走査型プローブ顕微鏡による単原子レベルでの物性計測を行っています。 これを実現するために、走査型プローブ顕微鏡装置(ハードウェア)の先鋭化だけは実現が難しくなっています。 そこで、大規模言語モデル(LLM)を「頭脳」として利用し、各種の自動計測に必要なプログラムをモジュール化した「専用AI」と統合することで、 従来は不可能であった高度な計測を自働化する革新的なアプローチを目指しています。人間による計測の限界を突破し、従来の方法では得ることのできない多元的かつ大規模なデータ取得と、 統計解析に基づく有益な情報抽出までを自働化したself-driving labを構築しています。さらに、装置に発生する電磁ノイズを科学的に解明する研究を行い、民間企業との共同研究も進めています。
<休憩20分間>

15:55〜 講演B「化合物半導体材料の強度物性における光環境効果」
      基礎工学研究科 機能創成専攻 非線形力学領域 教授 中村篤智氏
【講演内容】
 半導体材料は現代の情報化社会に不可欠な材料であり、その生産・加工および応用法に関する研究が盛んに行われています。 しかし、その多くは電気的・光学的特性の評価や向上に関するものであり、半導体材料の強度物性(変形・破壊)に関する研究については、ほとんど実施されてきませんでした。 これは半導体材料がもろく壊れやすいものであるという固定概念があり、強度物性が大きく改良できる可能性について理解されていなかったためです。 これに対して、我々は強度物性に注目して研究を行い、光環境制御などにより金属並みに特性向上が可能であることを発見、報告してきました。 そこで本講演では、化合物半導体の強度物性における光環境効果について解説します。
16:35〜 講演C「医学の新たな地平を拓く分子フォトニクス」
      基礎工学研究科 システム創成専攻 電子光科学領域 教授 南川丈夫氏
【講演内容】
 医療において「見える化」は、最も直感的かつ納得できる形で病気を理解し、治療指針を得ることができる手法です。 特に、光と物質の相互作用を活用する分光学を活用した見える化技術は、非侵襲性や特徴的な分子情報の取得などの特徴を持つため、新たな病理診断法として注目されています。 本講演では、我々が取り組んでいる各種分光学手法とその医学応用について紹介します。
17:15〜 閉会の辞 (生産技術振興協会 理事長 堀池 寛氏)

17:45〜 懇親会(場所:大阪商工会議所 6階 末広の間「ニューコクサイ」 参加費2,000円)


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