ハイテク推進セミナー

デジタル変革(DX)とデジタルツイン

◇主催: 一般社団法人生産技術振興協会

◇後援:経済産業省近畿経済産業局・一般社団法人関西経済同友会
大阪商工会議所・一般社団法人大阪大学工業会


■開催趣旨

 ビッグデータを活用したデジタル変革(DX)を進める手法は、企業や組織にとって重要な戦略の一部となっています。 ビッグデータを活用したデジタル変革は、顧客満足度の向上、競争力の強化、効率性の向上など多岐にわたる利点をもたらします。 しかし、成功するためには適切なデータ戦略の策定や技術の導入だけでなく、組織文化の変革やスキルの向上も不可欠です。
 本セミナーを通じて、皆様には最先端のDXの実例を通じて理解していただき、現在のDXの状況を再認識していただき、社会実装を促進することを目指しています。

パンフレット

■開催日時

日 時:2024年10月28日(月)10:00〜17:00
会 場:サラヤメディカルトレーニングセンター(SMTC)
    本町ガーデンシティ4階
    (大阪市中央区本町3-6-4(地下鉄「本町」駅 7号出口直結)
    【地図はこちら

参加費:一般、会員   6,000円(税込)
     教員、名誉教授 3,000円(税込)
     学生      1,000円(税込)


定 員:50名  ※お申込受付は先着順とし、定員(50名)になり次第締め切りとさせていただきます
形 式:対面開催(オンライン放映はありません

申込先:(一社)生産技術振興協会 事務局
    【参加申込みフォームよりお申し込みください】

■講演プログラム

【午前の部】 司会:事業企画委員会委員 三浦典之

10:00〜10:10 開会の挨拶(理事長 堀池 寛)
10:10〜11:10
講演1「デジタルツインとデータ駆動型最適化:持続可能なインフラ運用の末来」
馬越龍太郎 氏(株式会社シグマクシス ディレクター・大阪大学特任研究員)
 近年、インフラ分野でデータ駆動型技術の進展と実用化が進んでいます。 本講演では、発電所や製造ブラントにおけるデータ駆動型多目的最適化制御の実用化について探ります。 特に、製造プラントの運転操作の最適化にデジタルツイン技術を適用した事例を紹介し、実運用データに基づくシミュレーションモデルの構築と最適な制御戦略を解説します。 この技術が持続可能なエネルギー利用にどう貢献できるか、データサイエンスと工学の融合による効率的かつ環境に優しい運用の可能性を探ります。 また、技術導入の際の課題や今後の技術進化、自律的最適化制御の展望についても考察します。

11:10〜12:10
講演2「より良い建造環境づくりに向けて:XR・メタバース・AI・ドローン」
福田知弘 氏(大阪大学大学院工学研究科 環境エネルギー工学専攻
共生環境デザイン学講座 准教授)
 2023年7月、EU(欧州連合)はWeb4.0とバーチャル世界に関する新戦略を提示しました。 これは、EUの市民、企業、行政にとって、開かれて安全な信頼できる公正で包摂的なデジタル環境を確保するためのものです。 現在発展中である第3世代のWeb 3.0を超えて、次世代のWeb4.0は、デジタルとリアルの物や環境の統合や、人間と機械の相互交流の強化を可能にすると考えられています。
 このような流れは、今回のハイテクセミナー「デジタル変革(DX)とデジタルツイン」と方向性を同じくしていると共に、当研究室で長年取り組んでいる建造環境(Built Environment)を対象としたXR・メタバース、A1、ドローンとも同じ方向性だと感じます。 建造環境とは建築、社会基盤施設、文化財、都市などの一部、もしくは総体を指しています。講演では、当研究室の成果として9月に発表する国際会議での研究成果をご紹介しながら、皆様と近未来を議論したいと考えています。

 休憩(12:10〜13:30)

【午後の部】 司会1:事業企画委員会委員 山中俊夫
13:30〜14:30
講演3「スマートビルにおけるデジタルツインの実現を目指して」
光田祐介 氏((株)日建設計エンジニアリング部門デジタルソリューシヨン室アソシエイト)
 欧米を中心にスマートビルが普及し始め、国内でも大型ビルを中心に関心が高まっています。 また、国内の建設業界では、BIM(ビルディング・インフォメーシヨン・モデリング)の普及により、建物のデジタルツイン化の土壌が整いつつあります。 このデジタルツインを建物の運用時のファシリティマネジメントに活用する取り組みも出始めており、実際にはIoT技術を活用したPoC (概念実証)レベルでの実現が進んでいます。
 しかし、実装にはまだ課題が残っており,これらの課題を克服するための技術開発やルールづくりが求められています。本講演では、弊社の研究開発事例を含め、スマートビルにおけるデジタルツインの具体的な活用方法と、その実現に向けた課題および解決策についてご紹介させていただきます。

14:30〜15:30
講演4「船体構造デジタルツイン〜海事産業DXに向けて〜」
藤久保昌彦 氏(大阪大学/広島大学 名誉教授)
 デジタル変革(DX)の波は、海運、造船など海事産業においても急速な広がりを見せており、自動運航船の開発、船舶の開発・設計・建造から運航・保守を含むライフサイクル全体をデジタルモデルでつなぐ技術・システムの開発など、船舶の高性能化と産業競争力の強化に向けた研究開発が進められています。 船体構造デジタルツインは、この海事産業DXの一翼を担うものであり、モニタリングとシミュレーションを融合して実海域での船体応答をサイバー空間に再現することにより、安全運航支援、合理的メンテナンス、設計・規則の改善などのリアルタイム・短期・長期の意思決定に活用するものです。
 本講演では、2018年から開始した船体構造デジタルツインの研究開発プロジェクトの概要と成果、ならびに海事産業DXに向けた研究開発の動向について紹介します。

 休憩(15:30〜15:50)

【午後の部】 司会2:事業企画委員会委員 三浦典之
15:50〜16:50
講演5「仏教版デジタルツイン:仏教対話AIブッダボットと寺バース構想」
熊谷誠慈 氏(京都大学 人と社会の未来研究院 教授)
 近年、わが国では宗教離れが進み、仏教もその傾向にある。2040年までに3割の仏教寺院が廃寺になるという統計もある。 発表者は、仏教界からの要請で、仏教復興の打開策について議論し、AIの活用に活路を見出した。
 2500年前のインド人たちは、フィジカル空間でブッダと直接対話できたが、現代人が生身のブッダと直接対話することは当然できない。 2021年、発表者らは、原始仏教経典を機械学習させたチャットボット「ブッダボット」を開発し、疑似的にはであるが、サイバー空間を通じてブッダとの(テキスト)対話を可能にした。 また、2022年には、仏教AR (拡張現実)等を開発し、多感覚コミュニケーションを実現した。 更に、仏教以外のデータを学習させ、多様なサイバー・フィジカル融合空間を創出するという「テラバース(一兆の宇宙)」構想を提唱している。
 本講演では、テラバース横想の第一歩目として仏教版デジタルツイの事例を紹介する。

16:50〜17:00 総括と閉会の辞 事業企画委員長 赤松史光

【交流会】 なし

<連絡先>
大阪市中央区本町橋2−8 大阪商工会議所ビル5階
一般社団法人生産技術振興協会 事務局
電話:06-6944-0604  FAX:06-6944-0605
E-mail: info-seisan@joy.ocn.ne.jp

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