主催 (社)生産技術振興協会 大阪大学生産技術研究会 協賛 阪大フロンティア研究機構 (社)日本化学会近畿支部 (社)応用物理学会近畿支部 (社)レーザー学会
有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)の進展には目覚しいものがあり、本格的な量産が始まりつつあります。このような状況をふまえ、第一線で活躍されている講師をお迎えし、材料・デバイス開発の最先端の話題について、ご紹介頂けるように本セミナーを企画いたしました。是非ご参加下さいますようお願い申し上げます。
- 日時 :平成14年10月16日(水) 9:30〜17:15
- 会場 :大阪大学医学部 銀杏会館
- (〒565-0871 吹田市山田丘2−2 TEL 06-6879-5111(代))
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阪急電車千里線 北千里駅(終点)から東へ徒歩(約15〜20分) 地下鉄・北大阪急行線 千里中央(終点)から阪急バス「阪大本部前行」「茨木美穂ヶ丘行」で阪大本部前下車 阪急電車京都線 茨木市駅から近鉄バスで「阪大本部前行」 JR東海道本線 茨木駅から近鉄バスで「阪大本部前行」 大阪モノレール 阪大病院前下車
(1)有機EL素子の展望―動作プロセス・材料・デバイス | ( 9:30〜10:30) |
大阪大学大学院工学研究科 物質化学専攻 教授 城田靖彦 氏 | |
新しい表示素子として注目を集め、急速な進歩を遂げつつある有機EL素子について、動作プロセス、材料、デバイスに関する基本的なコンセプトを述べるとともに、最近の研究成果を紹介する。 |
(2)有機ELにおける電子輸送材料開発 | (10:30〜11:30) |
チッソ(株)横浜研究所EL開発 主務 内田 学 氏 | |
実用化が始まった有機ELであるが、FPD市場で優位に立つためには、まだまだ時間がかかりそうである。そのため、高性能化へ向けた材料への要求は、依然として厳しいものがある。本講演では、有機EL材料の中でも、これまで開発の遅れていた電子輸送材料に焦点を当てて、その開発の進展について紹介する。 |
(3)EL材料の開発動向 | (11:45〜12:45) |
出光興産(株)中央研究所 電子材料グループリーダ 細川地潮 氏 | |
出光は、有機ELの実用化を目指して発光材料の開発を進めてきた。フルカラーディスプレイに不可欠な純青色では、先駆けて開発に成功した。黄色、橙色、白色でも高輝度かつ長寿命な材料を見出している。さらに赤色では、低電圧で発光する長寿命材料の開発に成功した。今回は各色発光材料の性能について詳細に報告する。 |
(4)有機EL材料の開発と界面制御 | (14:00〜15:00) |
三菱化学(株)有機エレクトロニクス研究所 所長 佐藤佳晴 氏 | |
有機EL素子の技術課題として、発光効率及び駆動寿命をレビューした後、界面が大きく関わる陽極バンファ層及び陰極界面層について述べる。 |
(5)燐光材料を用いた有機EL素子の高効率化 | (15:00〜16:00) |
日本放送協会 放送技術研究所 主任研究員 時任靜士 氏 | |
有機EL素子の抜本的な高効率化のため、発光材料として燐光性材料を活用した研究を進めている。低分子系燐光材料の有機EL素子、これら燐光材料をホール輸送性高分子に分散した高分子EL素子、燐光基を高分子自体に保持させた新しい材料「燐光性高分子」を用いた素子の検討を行ったのでその結果を報告する。 |
(6)色素ドープ系有機ELデバイスの高性能化とディスプレイへの応用 | (16:15〜17:15) |
三洋電機(株)技術開発本部マテリアルデバイス研究所ディスプレイデバイス 研究部長 柴田賢一 氏 | |
色素ドープ系赤色有機ELにおいて、ホスト材料から赤色ドーパントへのエネルギー移動を円滑に起こさせるため、自ら発光せず、励起エネルギーを受け渡す役目を担う発光アシスト(EA(Emitting Assist))ドーパントを導入することで、高効率化、高寿命化を実現した新規赤色有機ELデバイスについて述べる。 |