海洋プラスチックごみ問題、脱炭素社会、サーキュラエコノミー等の社会課題に端を
発する脱プラスチック化に向けた行政・小売業・消費者の動向を把握し、併せて企業の
SDGsの在り方を考えます。
このセミナーを通じて我々の日常生活や生産活動におけるプラスチックの役割を考え、
プラスチック問題に携わる様々な切り口からプラスチックへの理解を深め、我々のライ
フスタイルの変革と企業のSDGsへの貢献を探ります。
◆パンフレット ◆ポスター
- 日 時:2021年10月29日(金)10:00〜17:10
- 会 場:サラヤメディカルトレーニングセンター(SMTC)
- 本町ガーデンシティ4階
- (大阪市中央区本町3-6-4(地下鉄「本町」駅 7号出口直結)
【地図はこちら】
- 参加費:一般、会員 6,000円、教員、名誉教授 3,000円
学生 1,000円(全て税込)
- 定 員:40名(60名収容会場) ※定員にて締切致します
- その他:対面形式セミナー(オンライン放映はありません)
- 申込先:(一社)生産技術振興協会 事務局
- ※定員に達しましたので、申し込みを締め切りました。
10:10〜11:00 講演1「今、プラスチックにもとめられること」 〜プラスチックリサイクル、バイオプラスチック、海洋プラスチック込み問題〜 | ||||
大阪大学大学院工学研究科 教授 宇山 浩 氏 | ||||
プラスチックは安価、軽量、丈夫で腐らないという特徴を活かして幅広い分野で利用されてきましたが、自然環境中で分解されにくく、海洋汚染を含む様々な環境問題を引き起こしています。そのため、プラスチックリサイクルの推進が世界的に求められています。一方でコロナ禍においては安全・安心に食品を提浜できるプラスチックの役割が再認識されています。このように便利で日常生活に欠かすことのできないプラスチックとどのように共生し・プラスチックごみのない海を取り戻すために我々は今後、何をすべきか。プラスチックの現状を社会的な視点から見つめなおし、ブラスチックリサイクルの現状と課題・バイオプラスチックの開発状況・海洋ブラスチック問題を概説します。 |
11:00〜11:50 講演2「プラスチックによる海洋汚染の現状」 | ||||
海洋研究開発機構 経営企画部 調査役 島村道代 氏 | ||||
近年、人類によって海洋に排出されたブラスチックごみの問題が広く知られるようになった。特に5o以下のマイクロプラスチックと呼ばれるプラスチック小片の生態系、ひいては人類への影響が懸念されている。欧州や米国の一部における使い捨てプラヅチック規制を皮切りとし、G20大阪首脳宣言でも本問題について言及され、世界各国でシングルユース・プラスチックの削減や規制のムーブメントが広がっている。本講演では未来のプラスチックと社会のあり方を考えるため、科学的エビデンスに基づく本問題について述べ、問題解決の鍵や循環型社会を含む私たちの“選択肢”について会場の皆さんと議論する。 |
13:10〜14:00 講演3「漂着物調査から見えた海洋プラスチックの課題」 | ||||
大阪府立大学 人間社会システム科学研究科 准教授 千葉知世 氏 | ||||
海洋ブラスチックごみ問題に対しては、プラスチックの使用削減、流出抑制、代替素材開発など、様々なアプローチが試みられています。問題の改善のためには複合的なアプローチが必要ですが、本報告では、中でも海洋ごみ削減に直接的効果が期待できる「海岸漂着物回収」に焦点を置き、海洋ブラスチック問題を考えます。報告者が実施してきた海岸漂着物調査では、漂着物による海岸環境への悪影響に加え、回収自体の困難さ、回収・処理にかかる費用負担、回収した後の行き先など、様々な社会的課題が見えてきました。それらをご招介しながら、海洋プラスチックとの向き合い方について多面的に考察してみたいと思います。 |
14:00〜14:50 講演4「マイクロプラスチック課題を俯瞰する解決志向性リスクアセスメント」 | ||||
花王株式会社 安全性科学研究所 藤井健吉 氏 | ||||
海洋プラスチックごみ問題は地球規模の課題となっており、真の解決にむけた取り組みを選択し、世界全体で推進することが求められている。本講演では、環境とヒト健康のリスク評価の観点から、海洋に排出されるブラスチックの排出源ブロファイリング、環境影響の評価指標選択、海洋マイクロブラスチック環境運命、定量的リスクアセスメントの考え方を概説する。また、リスク評価を軸とする科学的視座が指し示す羅針盤、本課題に対する解決志向性リスクガバナンスの可能性について対話したい。 |
15:10〜16:00 講演5「日本のプラスチックごみの実態と課題について」 | ||||
ごみの学校主催 株式会社浜田 寺井正幸 氏 | ||||
日本は世界有数のプラスチックごみ発生国であると言われている。その一方で、世界各国と比較して、廃ブラスチックが焼却処理されている割合が高く、廃棄後に思うように有効活用できていないという実態がある。世界中でプラスチックのリサイクルが求められている中で、日本ではどのような対策を取るべきなのかは非常に重要な論点となっている。本講演では、日本のプラスチックリサイクルの課題について、日本の廃棄物処理業者の現場での実態や技術的な課題を明らかにしながら、今後の循環利用の在り方について解説を行う。 |
16:00〜16:50 講演6「花王のプラスチック資源循環の取り組み」 | ||||
花王株式会社 リサイクル科学研究センター 南部博美 氏 | ||||
プラスチック包装容器・紙おむつを始めとしてブラスチック材料は、花王製品において重要な役割を果たしている。しかしながら、昨今ではプラスチックゴミ問題や焼却によるCO2排出などの環境影響は、地球規模で取り組むべき喫緊の課題である。花王は、以前よりその過剰使用が、地球環境にとって懸念であることを認識し、プラスチック資源の削減に努めています。ESG戦路とその目標に沿ったプラスチック資源削減・再利用、リサイクル及び、海洋プラスチック削減に向けた取り組みの現状と、今後の展望について発表する。 |
<連絡先>
大阪市中央区本町橋2−8 大阪商工会議所内
(一社)生産技術振興協会 事務局長 巽昭夫
電話:06-6944-0604 FAX:06-6944-0605